熱中症

2019.07.29 / コラム

皆様こんにちは☺

 

梅雨明けとなり急に暑さが強まり

夏本番となって来ました。

「熱中症」です。

 

今回は

そもそもどうして熱中症になるのか、

熱中症の予防法、なってしまった場合の対処法について

詳しくお話しします!

●どうして熱中症になるの?

私たちの体は、

血管を広げて外気に体内の熱を放射したり、

汗をかいて蒸発させたりして

体温の急激な上昇を防いでいます。

 

しかし、

気温が高いと体内の熱は放散されず、

湿度が高いと汗は蒸発しません。

熱中症は、

周りの温度に体が対応することができず、

体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れ、

体温の調節機能がうまく働かないなどが原因で起こります。

熱中症は、毎年7月から8月に多く発生し、

特に梅雨明けの蒸し暑く急に暑くなる7月には、

体が暑さに慣れていないため、

例年熱中症による救急搬送者数や

死亡者数が急増しています。

日最高気温が30度を超えるあたりから

熱中症による死亡が増え始め、

その後気温が高くなるにしたがって

死亡率が急激に上昇します。

 

また、熱中症は、

気温が高い場合だけでなく、

湿度が高い場合や、風が弱い、

日差しが強いなどの環境でも起こりやすくなります。

特に、小さい子ども、高齢者、体調不良の人、

肥満の人、ふだんから運動をしていない人などは

熱中症になりやすいので注意が必要です。

●熱中症になってしまったら?

日本救急医学会(熱中症に関する委員会)では、

熱中症の症状を、重症度によってI度からIII度までの

三つに区分することを推奨しています。

熱中症は急速に症状が進行し、重症化しますので、

軽症の段階で早めに異常に気づき、応急処置をすることが重要です。

 

分類 重症度 主な症状
I度 軽症
現場での応急処置が可能
めまい・失神、筋肉痛・筋肉の硬直(こむら返り)、大量の発汗
II度 中等症
病院への搬送が必要
頭痛・気分の不快・吐き気・おう吐
力が入らない、体がぐったりする(熱疲労、熱疲弊)
III度 重症
入院・集中治療の必要
意識がなくなる、けいれん、歩けない、刺激への反応がおかしい、高体温(熱射病)

 

熱中症と疑われる症状が出た場合は

次のように対処をしましょう。

 

・すぐに風通しのいい日陰やクーラーなどが

効いている室内など涼しい場所へ移す

 

・衣服をゆるめたり、体に水をかけたり、またぬれタオルをあてて

扇いだりするなどして、体から熱を放散させ冷やす

 

・冷たい水を与え、たくさん汗をかいた場合は、

スポーツドリンクや塩あめなどにより、塩分も補給する

 

・自分の力で水分の摂取ができない場合や、意識障害が見られる場合は、

症状が重くなっているため、すぐに病院に搬送する

 

 

●熱中症を防ぐためには?

熱中症は命にかかわる病気ですが、

予防法を知っていれば防ぐことができます。

熱中症を防ぐために、日常生活の中では、

次のようなことに気をつけましょう。

 

(1)暑さを避ける
屋外では、日陰を選んで歩いたり、

日傘をさしたり帽子をかぶったりしましょう。

また、屋内での熱中症を防ぐため、

扇風機やエアコンを適切(設定温度28度以下、湿度60%以下)に使ったり、

すだれやカーテンで直射日光を防いだりして、暑さを避けましょう。

 

(2)服装を工夫する
汗を吸収してくれる吸水性に優れた素材の服や下着を着ましょう。

また、えり元はなるべく緩めて、

熱気や汗が出ていきやすいように通気しましょう。
太陽光の下では熱を吸収して

熱くなる黒色型の衣類は避けましょう。

 

(3)こまめに水分を補給する
暑い日には、知らず知らずのうちに汗をかいているので、

こまめに水分を補給することが大事です。

たくさん汗をかいたときは、

スポーツドリンクや塩あめなどで

水分とともに塩分も補給しましょう。

なお、アルコールは尿の量を増やし

体内の水分を排出してしまうため、

ビールなどで水分の補給はできません。

 

(4)急に暑くなる日に注意する
梅雨の合間に突然気温が上がった日など、

体がまだ暑さに慣れていないときは

暑い日に熱中症が起こりやすくなります。

暑さには徐々に慣れるように工夫しましょう。

 

(5)暑さに備えた体づくりをする
日頃からウオーキングなどで、汗をかく習慣を身につけておくと、

夏の暑さにも対抗しやすくなり、熱中症にもなりにくくなります。

 

(6)個人の条件を考慮する
熱中症の発生には、その日の体調が影響します。

前の晩に深酒をしたり、朝食を抜いたりした状態で

暑い環境に行くのは避けましょう。
風邪などで発熱している人や下痢などで脱水症状(※)の人、

小さい子どもや高齢者、肥満の人、

心肺機能や腎機能が低下している人などは

熱中症を起こしやすいので、

暑い場所での運動や作業を考慮する必要があります。
※脱水症状とは、発熱や下痢・おう吐、

運動などによる激しい発汗などにより、

体内の水分や塩分が大量に失われた状態のことです。

脱水症状になると、頭痛やめまい、

倦怠感などの症状が現れ、重症になると意識を失うこともあります。

 

(7)集団活動の場ではお互いに配慮する
集団で活動する場合には、お互いの配慮や注意も必要です。

暑い場所での作業や運動は、こまめに休憩したり、

一人一人当たりの作業時間を短くしたりしましょう。

活動の後には、涼しい環境で安静にするなど、

体温を効果的に下げるように工夫しましょう。

エアコンの効いた室内に慣れてしまうと

慣れるまではどうしても

体温調節が難しくなってしまいます。

 

日頃からこまめな水分補給や

暑さになれるよう心掛け、

今年も暑い夏を元気に乗り切りましょう☺